実家には、荷物がそのまま残っていることがほとんどです
相続した実家を訪れると、親御さまが生前に使われていた家具や家電、布団、衣類、食器などの荷物が、そのまま残されていることがほとんどです。こうした荷物は不動産の世界で「残置物(ざんちぶつ)」と呼ばれます。長年の暮らしの積み重ねですから、量は想像以上に多く、タンスや冷蔵庫のような大型のものから、押し入れいっぱいの布団、思い出の品まで実にさまざまです。
実家の売却を考え始めたとき、多くの方が最初に悩まれるのがこの残置物です。「荷物をそのままにして売却の相談をしていいのか、それとも先に片付けてからでないといけないのか」——結論から言えば、どちらでも売却は可能です。ただ、それぞれにメリット・デメリットがあるので、順番に見ていきましょう。
荷物をそのままにしておく場合
メリット
- ゆっくり必要なものを整理できる権利証や通帳などの貴重品、形見の品、アルバムなど、残しておきたいものを焦らず時間をかけて探せます。一度処分してしまうと取り戻せません。
- 処分費用を売却代金から支払えるため、持ち出しが不要売却が決まってから処分すれば、引渡し時に受け取る売却代金の中から処分費用を支払えます。売却前に手元のお金を持ち出す必要がありません。
デメリット
- 売却する際に見た目や印象がよくない内覧に来られた買主さまは、荷物が残った状態の室内を見ることになります。生活感が強く残っていると、部屋の広さや状態が伝わりにくく、印象面で不利になることがあります。
- 空き巣に入られる確率が少し上がる家財が残っている空き家は「中に金目のものがあるかもしれない」と見られやすく、何もない空き家に比べて空き巣のリスクがわずかに高くなります。
先に処分する場合
メリット
- 売却する際に見た目や印象がいい室内がすっきり片付いていると、部屋の広さや日当たり、建物の状態が買主さまに伝わりやすく、内覧時の印象が良くなります。
- 空き巣に入られるリスクが少し下がる家財のない空き家は狙われにくくなり、万一侵入されても被害が小さく済みます。
デメリット
- 持ち出しで処分費用がかかる売却代金を受け取る前に処分するため、処分費用を手元のお金から先に支払う必要があります。
「自分で少しずつ片付ける」は、無理をしないことも大切です
残置物の撤去を、お仕事や家事の合間の空いた時間に少しずつご自分で進められる方もいらっしゃいます。ご自身のペースで思い出の品と向き合いながら整理できるのは良いことですが、一点知っておいていただきたいことがあります。
業者に残置物の撤去を頼む場合、トラックで一括して運搬・処理するため、費用はトラックの台数や作業のボリュームで決まることが多いのです。つまり、がんばってご自分で荷物を多少減らしても、トラックの台数が変わらなければ金額は大きく変わらないことが多いのが実情です。遠方から何度も通って体力と時間を使ったのに、見積金額はほとんど変わらなかった——というケースは珍しくありません。
貴重品や形見の品の仕分けだけはご自身で行い、残りはまとめて業者に任せる。無理をしないことも大切です。
迷ったら、片付ける前にご相談ください
残置物をどうするかは、売り方(仲介か買取か)やスケジュール、ご予算によって最適な答えが変わります。たとえば買取であれば、残置物をそのままの状態でお引き受けできるケースも多く、片付けの手間も費用の持ち出しもなく手放すことが可能です。T-companyは相続不動産の売却・買取を多く手がけており、残置物の処分手配も含めてワンストップでお手伝いします。「まず片付けてから相談しよう」と無理をされる前に、そのままの状態で一度ご相談ください。